このプロジェクトについて

みなさん、こんにちは！鹿沼そば振興会で会長をしている舟岡牧雄と申します。

かつて天皇家に献上されていたとの言い伝えがある鹿沼のそば。その品質は鹿沼市の7割を占める豊かな森によって育まれてきました。

私たちに美味しいそばを届けてくれる豊かな森に感謝を込め、この森と、そこから生まれる美味しいそばを未来の世代に渡していきたい。その思いから、私たちが主催するイベント「そば天国」で鹿沼市産杉材を使った木製トレーを導入することを目指します！

■鹿沼そばとは？

歴史ある鹿沼のそば。今では鹿沼市が厳しい基準を設け、それをクリアしたそばが「鹿沼そば」と呼ばれます。

そんな鹿沼そばの特徴は、何と言っても香りです。

鹿沼そばは在来種の玄そば（そばの実）が原料です。この在来種（以下「鹿沼在来」）の特徴は「小粒」で、中の実と殻の間にある甘皮の割合が多くなります。この甘皮こそがそばの香りの元なのです。粉に挽いたとき、甘皮の割合が多くなる鹿沼そば。鹿沼そばの美味しさには理由があるのです。

その鹿沼在来を守り続けてきたのが、鹿沼市の7割を占める豊かな森です。その多くは山間地にあります。この森の生み出す水や朝晩の気温差などの環境が、在来種の生育には欠かせません。また、森には在来種が他の種のそばと交わるのを防ぐ働きもあります。

鹿沼在来が在来種として今日もあるのは、豊かな森のおかげなのです。

そんなプレミアムな玄そばから作られるのが、鹿沼そばなのです。このそばを守り、広め、次代へ渡していくために私たち鹿沼そば振興会が組織されました。

■「そば天国」とは？

私たち鹿沼そば振興会では、年に1回、会員が一堂に集い、お客様においしい鹿沼そばを提供するイベント「そば天国」を鹿沼市と共同で開催しています。ここではどの店舗も鹿沼そばを提供していますが、味は均一ではありません。作り手の数だけ個性あふれるそばを提供しており、様々な鹿沼そばを味比べできる、名前の通り天国のようなイベントなのです。

そのイベント「そば天国」も今年で10回を迎えるまでに年数を重ね、今では鹿沼市にとどまらず東日本の各地から2万人以上の来場者が訪れるイベントとなりました。

もちろん私たちは自慢の鹿沼そばで来場者の皆様をお迎えしていますが、盛り付けるトレーが使い捨てのプラスチック製であることに「このままでよいのだろうか」と疑問を持っていました。

■より良い「そば天国」へ。そして、森への感謝を行動へ。

私たちは今一度鹿沼そばの原点に立ち返ることにしました。そこで改めて気づいたことは、鹿沼そばとは豊かな森の恵みだということ。私たちは、この豊かな森に感謝するとともに、なにか恩返しができないか考えるようになりました。

そこで思いついたのが、鹿沼市産木材を使ったトレーを作ること。

人の手が入らないことが森の為と思われがちですが、実は、森は人の手による適正な管理がないと豊かさを失ってしまうと言われています。その適正な管理に必要なものの一つが木々の新陳代謝。古くなった木を切りだし、新しい木を植樹する。その継続によって豊かな森は保たれるのです。

私たちは、感謝を込めて鹿沼市産木材を使ったトレーを使うことで、森の新陳代謝を促し、豊かな森と、その恵みであるそばに恩返しすることを目指します。また、そば天国にご来場されるお客様に、味気ないプラスチックトレーではなく、温もりある木製トレーで自慢の鹿沼そばを提供し、今以上の感動をお届けすることを目指します。

■私たちが目指す未来

私たちが目指すものは、豊かな森の維持やそば天国でお客様に今以上の感動をお届けすることだけではありません。

この豊かな森を100年先の未来まで残すこと。豊かな森の恵みである鹿沼そばを100年先に残すこと。そして、鹿沼そばを愛する全ての人の笑顔を１００年先に残すこと。それが私たちの目指す未来です。

■さいごに

ここまで読んでいただきありがとうございます。

今まで申し上げてきたことを一人の力で実現することは難しいですが、たくさんの方の力が集まれば、きっと実現できると信じています。ぜひ一緒に豊かな森と鹿沼そば、そして鹿沼そばを愛する全ての人の笑顔を100年先の未来に残していきましょう！